ナマズ(鯰)釣りのススメ[鯰釣りの作法vol.1]

鯰の作法

◆ナマズ釣りのススメ

バス釣りをしていて、鯰がヒットした経験のある人は多いだろう。バス釣りの時は、完全に外道扱いされてしまう鯰くんだが、70cmを超えるサイズも珍しくなく、見方をかえるとなんとも魅力的なターゲットである。

鯰人(ナマンチュ)という言葉も一般的になり、もはやナマズのトップウォーターゲームは、一部のコアなアングラー達のものだけではなくなっている。

あの愛らしい顔に反する過激なチェイスやバイト、暴力的でパワフルな引きは、ルアーをやる人間であれば病みつきになるに違いない。

ブラックバス釣りとは、一味違う鯰釣りの世界へ足を踏み入れてみよう。

◆メーター・マナマズという都市伝説?

かつて私が一般的なトップウォーター主体のナマズゲームに熱中していた時に、都市伝説のような話を聞いた事があった。
「多摩川では鯉の外道で90センチオーバーのナマズが年間数本上がっている。」

その時は、あり得ない、都市伝説としか思えなかった。当時、私自身が釣ったマナマズは最大でも73センチであり、他のアングラーが釣ったものでも、ジャスト80センチレベルが最大であったからだ。

マナマズは成長を止めるホルモンを持たず、理論上はどこまでも大型化する可能性はあるわけだが、それでも日本の環境であれば、80センチがマックスであると信じて疑わなかった。実際に7年近くナマズゲームをやっていたが、80センチの報告でさえ聞いたことがなかった。

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しかし、事態は急展開を見せた。メーターマナマズが捕獲されたことが岐阜新聞で報じられ、多くのナマズファンに衝撃が走った。

場所は岐阜県の真桑用水という、多摩川とは比較にならない細い水路だ。釣られたのではなく、用水路で工事が行われるために、そこに住む生物を保護していた時に発見されされたのだ。この固体は写真に収められ、体長1mで体高は20センチもある素晴らしい魚体をはっきりと確認できた。

当初、その大きさからビワコオオナマズやヨーロッパオオナマズを疑ったが、色、模様、形態、保護された場所からまぎれもなくマナマズであることは間違いなかった。そして、この新聞記事にはもうひとつの重要な情報が書かれていた。

「琵琶湖の漁師はビワコオオナマズを単にオオナマズと称していたが、関東の利根川でも1mのナマズが漁師の網にかかることから、名称が区別された。」というのだ。

関東でもメーターマナマズは幻ではなかったのだ。これまで都市伝説と決めつけていた多摩川での90センチオーバーの情報も信憑性が急激に高くなった。以来、私は一般的なトップウォーター主体の楽しいナマズ釣りゲームをやめた。

ツララのエルホリ83にカルコン400を乗せ、ビッグベイトをブン投げるようになり、「メーターマナマズ捕獲行脚」と称した釣りへ傾倒することとなる。東京近郊の大河川はもちろん小規模な水路まで巡り、メーターマナマズの捕獲に関するあらゆる可能性を求める日々を送っている。

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○ 使用タックル:
・Rod: Tulala エルホリゾンテ83
・Reel:SHIMANO カルカッタコンクエスト400
・Line:ナイロン20lb

 

>vol.2へ続く

 

この記事の著者

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水面屋(みなもや)鯰釣り師

首都圏在住。小学校低学年からバス釣りを始める。高校入学と同時にロッドをギターに持ち変え、釣りから暫く離れる。男三十路にして鯰くんに男惚れ。現在はツララでビッグベイトを振り回し、メーターマナマズとロクマルバスを追う日々。

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