- 2014-8-15
- トラウト注目記事
HMKL(ハンクル)、K-Ⅰミノー サスペンド
泉和摩氏のハンドメイドミノーハンクル。
写真はそのプラスチックバージョンの85ミリ。
オリジナルのハンクルの誕生は、ハンドメイドミノー黎明期。70年代のことです。
そして、このハンクルがハンドメイドミノーの元祖。
厳密には、もっと古くから作っていた方はいらっしゃる。
けれど、ブレイクしたルアーとしては、間違いなくハンクルが最初です。
そして、おそらく、横アイも元祖だと思います。
ラパラに影響を受けて誕生し、今度はこのハンクルが、世のハンドメイドミノーのお手本となってきた。
80年代に入るとすぐにハンクルはブレイクを迎えるのですが、この時、既に入手は困難。
僕などは早くも神話か伝説の様なイメージで、ハンクルの名を口にするのみでありました。
時は流れ。。
写真はまさに伝説となったハンクルがプラバージョンで蘇った、ハンクル、K-Ⅰミノー サスペンド。
現代のプラスチックミノーの証というかの如く、重心移動システムまで搭載しているから、歴史的にも技術的にも、日本を代表するミノーとなりました。
ところで、プラスチック製のミノーで横アイのものは、あまり多くはないことにお気付きでしょうか?
ジャークなどで、イレギュラーなアクションを発生させるうえで非常に有効な横アイではありますが、ちょっと厄介な問題もある。
それは、アクションバランスの調整が必要となった時に露呈する。
右に偏って泳いだり、左に泳いだり。。
縦アイであれば、アイチューンは容易。
プライヤーでチョチョイと、適正バランスに調整することが出来る。
だから、バランスが悪くても、文句を言う人は少ない。
しかし、横アイとなると、チョットだけ難しくなるから、量産はコワイ。
キチンとしたアクションが出せる自信がなければ、クレームの嵐となる恐れもアル。
でも、そこはさすがハンクル。プラスチックバージョンも、泳ぎは実にシッカリとしている。
アイチューンのやり方は紹介されてはいるものの、少なくとも僕が使うにあたって、最初から調整をしたことは一度もない。
今の泉氏はどちらかというと、バスフィシングのイメージが強い人となりましたが、ハンクルの精神の中にはマルチユースミノーへの憧れが詰まっている。
オリジナルハンクルがブレイクした頃の、あの美しいミノーをくわえたモンスターブラウンの写真が今も僕の目には焼きついている。
(even)