- 2015-7-31
- 渓流と湖の釣り/IN THE FIELD
- サクラマス, 飯田重祐, コッピ川
飯田重祐釣行記 ’15/シベリア・コッピ川 (1)
コッピ川:
シベリア・ヤコビニヤニ山 南東に源を発し、タイガを抜け、極東、間宮(タタール)海峡へと注ぐ。
太古の自然を残し、冬季には長く氷に閉ざされる、全長約220kmのロシア中規模河川。
数を減らしたとはいえ、沿海州にはティグル(シベリアトラ)が棲む。
大型シーマ(サクラマス)の宝庫としては、あまりにも有名。
シーマ遡上のピークは5月末から6月といわれ、後半戦からは、大型タイメン(イトウ)も狙うことができる。
他にもピンクサーモン、チャムサーモン、ドリーバーデン、グレイリング等々、数多くの魚種を育み、トラウトアングラー憧れの地となっている。
ロシア極東への旅
一年ほど前、友人の正影君に誘われてから時間はたちまち過ぎていった。
ルアーの用意とか、ロッドの製作とかを仕事の合間に少しずつこなし、まだまだ余裕があると思っていたけど川底の砂のように時間が流れていった一年であった。
仕事をしていても、どこかの川で釣りをしていても頭の片隅には常にコッピ川が音を立てて流れていて、日程が近づくにつれてその音がどんどん大きく、強くなっていった。
特に海外志向が強いわけではなかったけど、とても楽しみにしていたコッピ川。
トラウトが好きなアングラーであれば誰でも憧れる存在ではないだろうか?
▲ 6月下旬、ハバロフスクへのフライト
▲ 成田にて
左から、川口さん、僕(飯田)、正影君、イチロー君、澤田君。 撮影:堀井君
成田で初対面した川口さん、堀井君、それと正影君、イチロー君、今回のツアーをコーディネートしてくれた澤田君の5人とのツアーである。
ちなみに僕と堀井君が初コッピ、あとのメンバーは経験者である。
ハバロフスクまでの空路は快適だった。
空港には現地のツアー会社の人が迎えにきてくれて荷物をホテルまで運んでくれる。
初めてのハバロフスクは街全体は古い感じだが綺麗に保たれている印象。
やはり欧州ですね、雰囲気は。
車は大部分が日本製、SUVが多いがプリウスも目立つ。
右側通行だが何故か右ハンドル多し。時たま第二次大戦中?みたいな車も見かけるが多くはない。
この街で一番のホテルという話だったが、寝るのには十分というレベル。
窓からアムール川を眺めることができるのだが、どこか郷愁を誘うものだった。
▲ 写真左:ハバロフスクの街並み。遠くには、ウスペンスキー教会とアムール川。
▲ 写真右:ホテルからのアムール川。郷愁を誘う。
夕飯はみんなが行きつけの韓国料理屋でビール。ビールは日本より濃く旨かった。ほとんどが白人だがアジア人も結構いるのが印象。
コッピ川へ
翌日はホテルでの朝食後、バスで空港まで移動。さらに国内線で2時間のフライト。
空港に降り立つと想像以上のボロ?空港。空港敷地内にはワラビが生えていた。
そこには現地のガイドが迎えにきていてSUV車でコッピ川まで陸送。
ガイドのビクトルとその息子と握手するが信じられないほど手がでかい。ガタイもよくほとんどピーターアーツ。
ほとんどが未舗装路で相当な悪路を3時間、でもそんなに悪い気分ではない。
途中良さそうな川を何本も渡る。
どんな魚がいるのかとても気になる。
途中、小さな商店で休憩。パン、アイスやキットカットを買う。
ようやくコッピ川の中流域のロッジに到着。
ここから荷物と一緒に河口の宿泊ロッジへと移動する。
流れは想像以上に速く、太い。
5月からの降雨の影響で例年の2倍位はあるらしい。
一隻に3人づつ乗り込んで水面を滑走する。
風は心地よく、胸は高鳴り、不安と期待が高まる。
運動会の徒競走でスタートラインに立った気分に似ているかな。
水に手を入れるとかなり冷たい。それは初めてコッピ川に触れた瞬間でもあった。
そして逃げ出したい現実なんて自分には無いと思ってたけど、戻りたくない現実もあることを思い知らされた、あまりに楽しい6日間の始まりだったのです。
[ロケーション] 成田空港、ロシア 6月下旬