- 2016-8-15
- 渓流と湖の釣り/IN THE FIELD
- 渓流, Rough Stream, イワナ, ヤマメ
心のどこかで、
もしかしたら、ちょっと良いヤマメにであえるんじゃないか・・・と期待しながら、初夏の渓流を歩いていた。
水量も申し分なく、魚からの反応はお世辞にも良いとはいえなかったが、きっと状況としては悪くない。
自分を諭しながら脚を進める。
1980年代くらいのオールドスプーンを結んで投げながら、可愛らしいヤマメをいくらか釣ることができた。
まずまずだ、これからこれから。さらに自分を奮い発たせるために言い聞かせる。
毎度自分なりの目的や目標を持ちながら釣りに臨む事が多いけれど、なんとなくそれも最近ではもっと大雑把にしたほうが良いのではないかと考えたりもする。
良い意味で肩の力をもっと抜くべきなのだろうか。相方の言葉を思い浮かべながら、自問自答をする。
渓流は私にとって自分自身をニュートラルにできるとても大切な場所だ。
ひとたび、何か切っ掛けがあればスコンとギアチェンジして急発進してしまうこともしばしばだけれど、言い方を変えれば、夢中で何かを追いかけて、ある意味無心になれるところなのかもしれない。
この日も、あまり深く考えずに集中して釣りをしていただろうか。
ふと気付けばかなり大きな斑模様の茶色い影がルアーを足元まで追ってきていた。
イワナだ。
しかも、目を見張るほどの大きさ。
まずは自分にスイッチが入った。
そしてギアチェンジ。
無意識にルアーを操作する。
ここで、イワナの捕食スイッチも入り、ルアーを強襲した。
足元から流れに一気に持っていかれそうになりなりながら、既のところで弓なりの赤いエゲリアにて往なしながら、耐える。
こんな時もあるだろうと、ラインは若干強め、信頼できるヤマトヨさんの6ポンドナイロン。
ルアーとの結束はさっき結び変えたばかりだから多分大丈夫だと自分を落ち着かせる。
流心まで持って行かれたらさすがに厳しいか・・・ かといって焦りは禁物。
何度か走られながら
ここだという場所とタイミングで半ば無理やりランディング。
美しく力強いファイトで、自分としては年に一度釣れるか釣れないかという大イワナが足元に横たわった。
自分の悪い癖で、ここからはもう釣りになりません。
写真をとらせてもらい、丁寧にリリースしたらもう満足感に溢れ、ヤマメを探しに来たことも忘れてしまうのでした。
追伸
この記事は少し前の話になります。
なぜなら諸事情により数ヵ月渓流へ行く事が叶いませんでした。
今現在でもあと少しの辛抱が必要な状況で、このまま今期は終焉を迎えてしまうかもしれません。
気づいているようで朧げだった、釣りに行ける有り難さを今更ながらに感じ、絶妙なバランスで生活は成り立っていることに気付かされました。
もしまた釣りに行けるなら、色々な物や事、方々へ感謝の気持ちを胸に歩みたいと考えています。
タックル
ロッド:アングラーズリパブリック・エゲリア(1st)
リール:アブ・カーディナル33
ルアー:5センチミノー
ライン:YAMATOYO・ファメルトラウト、サイトエディション6ポンド
フック:LEVEL FISHING・ミノーブラック#3
カメラ
ペンタックス・WG-3
ペンタックス・K-3+シグマズームレンズ