- 2014-8-8
- トラウト注目記事
キクチミノー
写真は130mmタイプと150mmタイプ。
中禅寺湖のお話し。
地図でいうと、寺ヶ崎。アングラーには八丁出島といったほうがわかりやすいでしょうか。
あの天狗の鼻の様に沖へ張り出した、非常にソソられる地形の岬。
その右側のワンド、むじな窪のほとり、半月山のふもとに、一軒の民宿がありました。
半月山荘。
山荘のオヤジさんも奥様もそろそろご高齢とのコトで、2010年のシーズン終了と共に長年の営業を終了されました。
お二人とも今もご健在とのことだから何よりではありますが、山荘自体は残念ながら、既になくなってしまい、当時の面影を見ることはできません。
半月山荘は民宿といっても、シーズン中は、トローリングで、ヒメマスやホンマス、レイクトラウトを狙う猛者達が拠点とするボートハウスになっていました。
キャスティングでトラウトを狙うアングラーは、どちらかというと小数派でしたが、それでも中には、結構なビッグネームがチラホラと。。
随分古い話になりますが、一時この山荘には、自分の釣果記録を誰もが書き記すことの出来る、“フィッシングノート“ が置かれていました。
この中に、僕の目を釘付けにする驚愕の釣果が。。
アングラーは菊池篤博。
そう、今回ご紹介のルアー、キクチミノーの制作者、その人であります。
しょっちゅう来ている。
で、毎回、ブラウントラウトが爆釣なワケです。
中禅寺湖の東側、本ツガ一帯を中心として、一日に10も20も釣っている。
50オーバー、60オーバーも混ざる。
当然、ルアーはキクチミノー。
当時の氏のフィッシングスタイルですが、まずは平日釣行。これが基本。
で、船外機付きのボートをレンタルしてのキャスティング。
ご自分のミノーを用いてのグリグリメソッドであります。
菊池さんといえば、芦ノ湖のイメージが強かったのですが、まさか、こっちでこんな爆釣劇を繰り広げていたとは。。
僕はというと、カナディアンカヌーを使った釣りをしていたのだけれど、90年代初め頃、中禅寺湖でのカヌーフィッシングが禁止となってしまって以来、トラウトの釣りは常におかっぱり。
それが僕のスタイルとして定着していました。
だから、菊池さんとはスタイル自体、全く違う。
それに僕はサンデーアングラー。お会いできるチャンスも無いカモしれない。
でも、ヤッパ、爆釣劇の事実を知れば、影響は受けるワケです。
とりあえず1本、入手してみた。
で、本ツガ。 イヤイヤ、そうはいきません。
こっちは何たってサンデーアングラーです。人が多くてはイイ釣りができないコトくらいわかってる。
南の山側を大日岬を目指して歩きながら、要所要所でグリグリ。。
それにしても凄いアクション。横アイがイイのか。。?
大日崎に到着してもグリグリ。。
出ません。。
確かに岸からのグリグリ自体、チョット違います。
やはり、人のオハコに乗っかろうってのが、ムシのイイお話しカモ。
で、今度はホットケメソッドの開始です。
少しポイントを休めたら、自分のスタイルに戻そう。
そんな感じで、浮かせていた。
タバコに火をつけ、しばらくのんびり。。
突然、ウチワの様に大きな尾ビレが、ゆっくりと立ち上がり。。
来ました。
シャーローに浮かせば、デカイヤツは大体、こんな出かたをするんです。
ヒット!水深30センチに浮かせていたから、モノ凄い暴れ方。モノ凄い水音。大迫力。
と思った瞬間、プツリ。
8ポンドラインがイッテしまった。
浮かせている間に、きっとラインがフックに絡んでいたのカモしれません。
呆然。。 ダブルショック。
一つ目のショックは、当然ながら大物に逃げられたコト。
二つ目のショックは、新品のキクチミノー、持ッテカレタ。。
あのブラウン君、うまくミノーを外せるといいナ!この時、そんなコトを考えられる精神状態にはありませんでした。
キクチミノー、1本、1万円ナリ。
金粉を塗料に混ぜている。
金箔を使ったものもあるそうだ。
(even)