たかさんの冬バス釣り。 12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネス vol.1

冬バス釣り 12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネス

たかさんの冬バス釣り。 12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネス vol.1

 

2015年12月16日 5:54AM 東京新宿高速バスターミナル

徳島発のその高速バスから降り立ったのは、第2回SFGJ優勝者、旧吉のカリスマガイド、たかさんこと赤松美陽
「ご無沙で~す。一年ぶりですね!」

そう。ちょうど1年になる。
昨年の今日も、千葉県亀山湖の第1回SFGJ頂上対決で、たかさんにお会いした。

SFGJ(Super Fishing Guide of JAPAN)は、日本のバスフィッシングガイドサービスを営む者、その頂点を競う大会。
昨年は僅差に泣いたたかさんだが、今年は堂々の優勝
文字通りのスーパーフィッシングガイドだ。

ご存じの通り、現在の日本のバスフィッシング事情はかなりデリケートだ。
僕らの頭の中は、???マークだらけになって、少しだけフラストレーションも溜まってしまった。
本来、めっちゃ陽気なはずのバスフィッシング。
僕らのリーダーとしてそれを再認識させてくれるような、高い意識とフィッシングスキル、マナー、そして強いサービスマンシップを兼ね備えるバスフィッシングガイドの存在意義はとても大きい。

折しも12月16日は、たかさんの誕生日。
偶然とはいえ2年連続、誕生日にご一緒させていただけるなんて、何だか遠距離恋愛のカップルみたい。。
なんて、ご家族の皆さん、たかさんファンの皆さん、申し訳ゴザイマセン!

ここからは編集部の車で霞ヶ浦水系を目指す。
たかさんのスマホには、多くのハッピーバースデイが着信し、車内は終始ピコピコ音で落ち着かない。
カリスマガイド冥利に尽きますね。

たかさんにとっては初めての霞ヶ浦水系。
昨年の亀山湖も初めてだったけれど、今回はバトルではありません。
ハッピー・BASS・デイになるとことも間違いなしです。

 

SFGJ2015 表彰式

現地到着後の表彰式。
ビギニャーからシルバーの優勝カップが授与されました。
「ゲストの皆さんのお蔭で、日本一のガイドになることができました!」と、たかさん。

SFGJ表彰式

スーパーフィッシングガイド賞、赤松美陽

 

実は先日、ある人から、たかさんへの応援メッセージ動画を頂きました。
ダウザー俺達。秦拓馬さんです。
昨年の亀山湖、SFGJ頂上対決でも、「あの記事、読みましたヨ。赤松さんのあの釣り方、スゴかったですね!」と大絶賛だった秦さん。
お二人はカナリ仲良しとのこと。こういうの、嬉しいですよね。

 <ダウザー俺達。秦拓馬氏からの応援メッセージ動画、この日のたかさん実釣後の、ありがとうメッセージ動画は、” たかさんの冬バス釣り。12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネス vol.2 ” にてご紹介!!>

 

たかさんの冬バス釣り。12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネス vol.1
与田浦 編

表彰式も終わり9:00AM、ゆっくり目のフィッシングスタートは与田浦から。
南岸、鹿島線の陸橋周辺を中心に与田浦名物の杭周りをシャッドで攻める。

このポイントの特徴は、“杭“。
コンクリートの垂直護岸の下には若干のエグレがあり、杭は、その護岸と並行に、1メートル前後の距離をおき、ズラリと並んで入っている。

ソウルシャッドなどを軸として、護岸と杭の間、それも杭の付け根をタイトに狙って、ショートピッチに打ち、岸に沿ってシャッドを通してくる。

その後、今度は杭の沖側へ放つ。
そんな感じのキャスティングで、護岸沿いをどんどん歩く。

赤松美陽の霞ヶ浦水系

「この手返しの早さが、ベイトフィネス & 左ハンドルの一番のメリット。スピニングではこうはいかないよね。」と、たかさん。

そして、時折、1本の杭の周りをロッドで円を描くように、グルリとルアーを一周させてみせる。

所どころの杭では、その先端に雑草が根をおろし葉は護岸へと届き、水面上にわずかな隙間のトンネルを形成している。
と、今度は今歩いてきた方向へキャストして、リールからラインを引き出した後、ロッドでその雑草をかき分けるようにトンネル内へラインを通す。更に先へ歩いてからリーリング。

1本の杭も無駄にせず、完璧に攻め倒している。

霞ヶ浦水系の冬バス釣り

「こういうタイトなポイントは、恐れないことが大事。キャスティングもリーリングも平常心のほうがルアーのロストも少ないんですヨ!」とたかさん。

なるほど、高い足場の綱渡りで、妙にぎこちない足取りになってしまうのに似ているかもしれない。
とはいえ、怖いものはコワイ。。練習あるのみか。

「キャスティングだけでも、とっても楽しいですよネ。」と、たかさん。
バスの反応はない。
驚くほど暖かい陽気に、冬のバス釣り攻略であることを忘れてしまいそうになる。
表層水温も思いのほか高く、13℃だった。

 

冬バス釣り12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネスvol.1
常陸利根川 編

昼食後は、常陸利根川左岸、高浜エリアへと移動。
このポイントもコンクリートの垂直護岸。広くフラットな足場が続く。

一見、単調なイメージだが、3メートルほどの水深に水中テトラが絡む。
場所によっては水面下30センチまでテトラが迫る場所も点在するらしい。
ただ、マッディーな水質だから、テトラは全く見えない。

冬の霞ヶ浦バス釣り

 

たかさんは沖合い目がけてここでもソウルシャッドを中心にキャストしている。
右側にも左側にもエサ釣り師が釣り座を構えているから、迷惑をかけることなくキャスティングできるスペースはそれほど広くはない。
たかさんは、その限られたスペースを行ったり来たりしながら、黙々とキャスティングとタダ巻きを繰り返す。

「一つの場所でこんなに長い時間粘る釣りは何年ぶりカナ?」
「でも、絶対、チャンスがきますヨ!」と、たかさん。

そんなモンだろうか?

たかさんの手元には、ルアーを通して色々な情報が伝達されて来ていて、この時、既にテトラの入り方や、深さなどの水中の状態が頭の中にカナリはっきりと描き出されていたのかもしれないし、たかさんが “ 理想的すぎるほどの冬の第1級ポイントだ ” というのだから、行ったり来たりのタダ巻きの釣りで集中力が持続しているのもわからないでもないのだけれど、テトラの存在を知らぬ者から見れば何とも変化のない、魅力薄にしか映らないこの水辺、本当にそんなに凄いポテンシャルを秘めているのだろうか。

ただカメラを構ええるだけで、少し不安気にしていた僕に、
「シャッドのタダ巻きは、何度通しても極端にスレにくいんですヨ!」
「これでロッドアクションなどをつけてしまうと、ココまでは粘れなくなる。」
と、たかさん。

「バスにルアーを見せすぎないことが大事カナ。そのうち、たまらなくなって口を使うヤツが来ます。」
「疑念を抱いた段階で、絶対に釣れない。信じきること、やりきることが大切ですね。」
と付け加えた。

それからまた少し時間が過ぎた。
たかさんは、まだ行ったり来たりを続けている。

 

ソウルシャッド他、たかさんのタックルボックス▲ たかさんのタックルケース

 

12:55PM。
来た!待望のヒットだ!
と思った矢先、突然、ロッドから生命反応が抜けていった。

痛恨のバラシ。
でも、この反応は大きい。たかさんの信念が立証された瞬間だった。

残念そうなそぶりを見せながら、「ラインが引き出されすぎた時、スプールに親指をかけたのがマズかったカナ?でもまだイケますヨ!」と言いつつ、少しだけドラグを強める。

そして、何度かのバイトを確認しつつもフックアップできないまま迎えた3:30PM。

冬の霞ヶ浦、バス釣り

デカイ!かなりデカイ。
ベイトフィネスリールに巻いた8ポンドラインが一気に引き出され、ロッドティップは激しく上下にお辞儀を繰り返す。

大丈夫か?
柔らかめのベイトフィネスロッドとはいえ、恐らく今度も浅掛かりだろう。

 

たかさんの霞ヶ浦なう!

・・・
もっと柔らかなロッドなら獲れていただろうか。
それともこれが冬の釣りということなのだろうか。
2度のバラシで、確信は確証に変ったけれど、3度目のヒットを迎えることができないまま、タイムアップを迎えた。

「これからの時間、もっと良くなりそうだね。」たかさんのその言葉に後ろ髪を引かれる思いで帰り支度を整えている時のこと。
ふと見ると、いつの間にかエサ釣り師の姿はなく、代わりに誰かがロッドを振っている。
どうやら、あちらもロケ中のようだ。

こちらの気配に気付いた素振りでどんどん近づいてきたそのアングラー、なんと、WBS所属バスプロの松村寛さんだ。
プロズファクトリー代表の宮下敬信さんもいっしょだった。

松村さんもルアーライフのSFGJには最初から深いご理解をいただいているフィッシングガイドさんでもある。
なんという偶然。

松村寛と赤松美陽▲ 松村寛さん(左)

「もう少しやったほうがいいですヨ!これから日没までが本当の勝負ですから!」
霞ヶ浦のヌシともいえるおかたのその言葉に、再度、タックルを組み直す。
やはり、これからなのか。

赤松美陽

そして、この時間になって、また新たに数人のアングラーが現れた!と思った途端、そちらは難なくヒット!
ランカー バスフィッシング スクール 霞ヶ浦 LBS代表、須田 昭博さんが連れてきたゲスト(お客さん)が、とうとうバスを釣り上げた。

善戦だったと思う。
与田浦にしても、ここ常陸利根川にしても、地元のエキスパート達が集結する様なベストポイントで竿を振っていたという事実。攻めきったという事実。

たかさんの情報ネットワークの広さにも驚かされたけれど、なんといっても始めて挑む霞ヶ浦水系だ。
そこで確実な手ごたえを感じとり、間違いないと信じ続けることができるというのがスゴすぎる。

「やはり地元の人にはかなわないナ~。釣れなくてゴメンナサイ!」
たかさんはそう言ったけれど、僕には“地元のガイドさんてスゴイでしょ!”って、ガイドサービスを利用することの優位性をさりげなくアピールされたように感じた。

(ア)

霞ヶ浦の夕日

タックルデータ

ロッド:ジャッカル ネロ NC-65L(ベイトフィネスモデル)
リール:シマノ アルデバラン BFS(レフトハンドル・ベイトフィネスモデル)
ルアー:ソウルシャッド 58SP(与田浦)、62DR(常陸利根川)
ライン:8ポンド(フロロカーボン)

<ダウザー俺達。秦拓馬氏からの応援メッセージ動画、この日のたかさん実釣後の、ありがとうメッセージ動画、実釣の様子は、冬バス釣り12月の霞ヶ浦水系ベイトフィネス vol.2にてご紹介!!>

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