ブラックバスルアー図鑑43: エイビルスピリットボーイ

スミスから発売されたペンシルベイトでハトリーズ スペシャルのエイビルスピリットボーイ。羽鳥静夫さんのハンドメイドプラグでです。

ハトリーズ スペシャル エイビルスピリットボーイ

1983年、スミスのカタログからバルサ50が消え、まるで、その代わりの如く登場した、ハトリーズ。
ご存知、羽鳥静夫さんのトップウォータープラグです。

ミルキーボウイやクライングフロッグ、干支シリーズや、宇宙人、ワニなど、大変ユニークなプラグ達が揃い、大いに僕らを楽しませてくれました。
そんな中で、ご紹介したいのが、コイツ、エイビルスピリットボーイ。
ちょっと面白いウッドペンシルベイトです。(写真は初期型の87年モデル)

前々回、ルアー図鑑41で、プロ・ザラスプークが、スローな展開のトップウォーターゲームではなく、テンポの速さ、結果の早さを求めたんじゃないか?とお話ししました。
でも、ザラですから、それなりにデカイ。

みなさんは、トップウォーターゲームにテンポの速いアクションを求める時、どの様なイメージを持ってますか?
僕の場合は、小魚。です。ピピピッて逃げるイメージ。

だから、ザラだと、チョットデカイ。
濁りがあったり、流れがあったり、波が高かったりと、存在感をアピールしたい様なときにはいいのだけれど、クリアウォーターだったり、水面のザワツキがイマイチ不足気味な時は、もう少し小型がほしくなる。
もちろん、水温とかに問題がなく、バスの活性自体は期待できる。。そんな場合です。

バスにルアーをジックリ見せたくはない。
ホラホラ、早く喰わないと行っちまうゾ!って、ホント速いテンポで使いたい時がある。

で、コイツの出番となるワケです。
コイツ、動きのスピードが、スッゴく速い。
細かなウォーキングで速い。足の長いスケーティングで特に速い。

その場で小さくターンとかは苦手ですが、積極的にアクションをさせていく時、まさにピピピッ!のイメージにはバッチリなんです。
バスも本気で追っかけて来ます。

で、速さの秘密、僕なりに考えて解説です。
(これ、オマケです。面倒クサい人、スルーでOK。ってか、これで終わりです。)

このプラグ、水平に近い浮き方をします。で、ボディー形状はフネ。
船です。

喫水から下の断面形状が、おむすびというか、逆三角形っぽい感じになっている。
三角形の頂点はそんなに尖ってはいないけれど、それでもキール(方向性を良くする為のエッジ)の役割を若干なりとも果たしていると思われます。(完全にエッジが立っていたら、真っ直ぐにしか進みません)

で、側面はエッジ状になってますよね。
ここがガンネル(船べり)。で、時々スタビライザー、時々キールにも。
シュパッて水を切る感じでターンします。
バウ(船首)側はきちんと反っくり返っいるので、進行方向からの水の抵抗もバッチリ受け流します。

船だから水面を走る。船だから速い。そんな感じ。

そうそう、だからオモシロイことが起きるコトも。。
たまたま、真正面から、ツン!とアクションを加えると、ツィ~ッと、そのまま直進。
すかさず追加のロッドアクションを入れバランスを崩してやると、グインとターンしますが、放っておけば、ただのロケットスタート。

勢いがついて、結構遠くまで走ります。
楽しいですヨ!

って、遊び始めてはイケマセン。

(ア)

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