ブラックバスルアー図鑑67: マレク

木工芸/造形作家である、清水遼太郎氏の作品。ルアーであってルアーでない。不思議なダブルスイッシャー。2014年、ハンドメイドルアーブランド、マレクを立ち上げた。

清水遼太郎 マレク

このトップウォータープラグ、本当は、名前がわからないんです。もしかしたら、名前自体、ないカモ。
2012年制作。一応、マレク。そういうことにしておきます。
理由は後ほど。

実はコレ、目玉もない。ルアーでもない。
ルアーをモティーフにした芸術作品なんです。ルアーではないルアー!?

2013年、初めて開かれた氏の個展では、概ね次の様な紹介がされてマス。

実用的なものの中に見出すことの出来る真の美。用の美。
民芸、工芸の世界で使われる言葉らしい。
日本に於いては道具の美しさを愛でる文化があり、木工芸/造形作家である清水遼太郎さんの作品は、一見、コレである。
と同時にそうではない。。 独特なスタンスなのだそうです。
で、ルアーではなく、彫刻作品。しかし、ルアー。
と、更にムズカシくて、良くわからない。。

氏の作品には、キチンとウエイトが入っていたりするから、少なくとも眺めるだけのものではないハズ。
ただ、使うといっても、かなりデカイ。重量だって、1ozなんてモンじゃない。
丁寧にアルミを加工して作られたペラにしたって、その厚みがハンパない。

で、使ってみると、“えっ、使ったの?”と声がします。
チョコッとだけ。水に浮かべる程度、使いました。。
で、分かったコトがいくつか。

用の美。 とは、チョット違う。カナ。ということ。
だいたい、どう考えても実用的ではないですもんね。
個性が強すぎるし、扱い辛い。。

でも、現実的な部分は確かにアル。
どういうコトかというと、きっと、釣れる。というコト。そう思いました。
ターンとか、見事なモンです。

アート作品だから、当然、魂もタップリ込められていそう。
どこいらアタリに思いを馳せながら制作を行なっていたか?
つまり、制作者の意図として、飾ってほしいか、使ってほしいか。。?

僕的には、岡本太郎氏の芸術は爆発だ!よろしく、
水面の炸裂をもって完結する芸術作品。そうあってほしい。

で、思いが通じたのかどうかは??ですが、
清水さん、今年、ハンドメイドルアーブランドMAREK(マレク)を立ち上げた。

“まだ、マレクから発表できるプロダクトはありません。”とのこと。
おわかりでしょうか?“プロダクト”。です。
やはり、作品として昇華させるのは、僕ら、バサーの役目カモ。

日本のルアーらしく、用の美にも期待したいところです。

ルアー図鑑。
まだまだご紹介したいルアーやタックルも多いのですが、ここで一度、オシマイにしたいナ。
と思ってます。

古い海外モノのルアーをご紹介するところから始まって、いつの間にか日本のルアーばかりとなりました。
日本のルアーって、完全に独り立ちしたし、スゴイ進化をしている。
世界一です。
これからだって、きっと素晴らしいルアー達が登場してくることでしょう。

日本のバスフィッシング事情、なかなかデリケートではあります。
だからこそ、ルアーの進化に負けないくらい、僕らバサーも成長したい。そう思います。

(ア)

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