- 2015-5-26
- ブラックバス注目記事
- 春, 琵琶湖, 夏
爆釣の主は、みったさん。5月9日のこと。
この日、みったさんは、デプスのフィールドスタッフで、デカバス釣りのフィッシングガイドとしても名高い、寺川幸彦さんガイドのもと、ご友人と共に、琵琶湖、南湖の湖上にいた。
そもそも今回の爆釣劇を僕らルアーライフ編集部が知ったのは、核心のその日から遅れること、2週間近く、5月20日の、みったさんからの釣果投稿による。
7匹のデカバス(上写真)が、ルアーライフ主催のバストーナメント、SFGJ2015へ釣果投稿されて来た。
そして、この7匹が氷山の一角であることに驚くこととなる。
実際は、1人で16本ものバスを釣り上げていたというのだ。投稿時のコメントに、確かにそう書いてある。
でも、ガイドである寺川さんのブログは普段からチェックしているけれど、その様な釣果はなかったバズ。。
いや、あった。こちらも遅れること約2週間。でも、確かに載ってる!
なんと、ガイドを含めた3名中、みったさんだけが、大爆釣だった様だ。
即刻、寺川さんへ電話をかける。
爆釣の理由
やはり、爆釣の理由が気にかかる。
寺川さんいわく、秘訣は信じること。これに限るという。
この日、寺川さんは、1日のうちの9割がたの時間を自分が信じる、ある1つのポイント周辺に費やしたという。
ところで、この時期、琵琶湖のバスって、いったいどんな状態かというと、一言でいえば、 ” ゴッタ “。
プリ、アフター入り乱れ、ポニョも、ガリも、入り乱れ。。
ん?ポニョ?
♪あ~の~子が、だ・い・す・き~、まっかっかの~♪ の、ポ~ニョ、ポニョ。ですか??
わかりました!
♪まんまる~おなかの~元気な子♪ ですね?
寺川さん、いいバスのことを、そう呼んでいる。それなら、“ガリ“も良くわかる。
寺川さんも、まんまるおなかの、いいガイドさんです。(シツレイイタシマシタ。。)
くり返しになるけれど、この時期の琵琶湖には、いろいろなタイプのバスがいる。
ポニョは、群れを作って回遊している様だから、ハマればトトンと、たて続けにヒットして来たりもする。でも回遊。これがずっと続くわけではない。いつか沈黙の時がやってくる。
ガリは、“居付き”であったり、狭い範囲をフラフラとうろついているヤツに多い様だ。
僕らは『爆釣』と聞けば、ある1つのパターンが、パズルの1ピースの様に、“バシッ!”とハマッて、笑いが止まらなくなる様な釣りが永遠展開される、そんなイメージを持つけれど、ホントは、そうも甘くない。
寺川さんが信じて疑わなかったポイントは、ウィードの変化に富んだエリア。
ウィード形成のされかたの違いによって、異なるタイプのバスが狙えるというのだ。
そして爆釣。
おわかりいただけたでしょうか?
そう、1つのエリアで事足りてしまう。そんな場所。
まず、ポニョが回ってくるウィードを狙い、バイトが止めば、今度は、ガリの付くウィードを探る。このくり返し。
名付けて、グ〇コ・アーモンドチョコレート大作戦!かな?
春パターン と 夏パターン
ここで気になることが1つ思い出されます。
それは、みったさんだけの独り舞台について。
ご友人もいたし、寺川さんだって釣りをしていなかった訳ではない。
聞けば、寺川さんは、これまで好調な釣果が続いていたデプス・ブルフラット3.8inをこの日も使用したという。
一方、みったさんはというと、デプス・クラップクロー4inで爆釣だったという。
▲ ブルフラット(左)と、クラップクロー(右)
どういうことだろう??
だって、ルアーライフへ投稿された最大魚54センチを筆頭とした、みったさんの7匹のバスの内、6匹はデプス・ブルフラット3.8inでの釣果とある。
にも関わらず、「このゲスト(お客さん)スゴイ!」と、ガイドの寺川さんに強く印象付けたのは、クラップクロー4inでの釣果。
こちらが、“ガリ”だったかどうかはともかく、実際には投稿されなかったバスの多くは間違いなくクラップクローでの釣果ということになる。
みったさんは、ブルフラットの使用に於いても寺川さんの釣果を上回っていた。
ただ、スローなアクションに特に良くバスが反応したというこの日、同じブルフラット3.8in 5グラムのテキサスで、双方の釣果を分けた、決定的な要因が何なのかは、わからないと言う。
とても気になる。。
しかし、そんな疑問にも勝り、この時、寺川さんの意識の中に深く刻まれたのが、ブルフラットではなく、クラップクローでの釣果だった訳だ。
「バスの目線が、ギルから、ザリに変ったと思う。」と寺川さんが言った。
春パターンから、夏パターンに変化して来た。そういうことだろうか。。?
▲ 5月5日、寺川さんのブルフラットに来た64センチ
「釣らせてもらった。」ではなく、「釣った!」が大事
僕らは、すぐに何か理屈をつけて、バスの状態なり、釣れた理由、釣れない理由を考えたがる。それはそれで、とても大切。
けれど、寺川さんが一番大切に思っているのは、毎日、常に試し続ける。ということ。
理屈ではなく、実践の積み重ね。
今の琵琶湖は、昔ほど、セオリーとかパターンとかが通用する湖ではなくなってしまった気がする。とも寺川さんは言う。
お客さんといっしょに、常に試し、1つの答えを導く。
それを明日のお客さんに還元すると同時にそこでもまた、自分のエリアとリグを信じて試す。
「僕にとっては、ゲスト様ご自身も重要な戦力なんです。結果を出す上でのね。可能な限りバスに近づくための、フィールドテスターと言ってもいい。時に、その方がビギナーであってもね。新たな答えをゲスト様と共に見つけて、“釣った!”という気持ちを共有することで、楽しい思い出をつくることが出来る。」
「但し、今、そのルアーで釣れているのに、必要以上アレコレと試すのは、あまり、お勧め出来ません。釣れている時はそれを真似してほしいし、使ってほしい。それが、みったさんのような釣果に繋がるんですから。そんな時にこそ、アレコレと試すのは僕達ガイドの仕事だと思います。次の一手も、キチンと用意しておかないとね。」
「同船者全員にバイトが無くなれば、“みんなでいろいろ試しましょう!” とも言いますヨ。 それでも駄目ならまた最初に戻す。とかね!(笑)」
『長年のバスフィッシングで成し得た、琵琶湖のシーズナルパターンを考えつつも、日ごと微妙に変わるパターンを追求!そして更にゲスト様と共に確立していく!』
by 寺川幸彦
これが、琵琶湖で大物バスをゲットさせる腕利きガイド、寺川幸彦のスタイルだ。
冒頭で述べた寺川さんの秘訣、「信じること。これに限る。」
信じるだけの理由が、そこにある。
(ア)
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