特集 植付友二 夏・後編

琵琶湖のバスフィッシングガイド

前編はコチラ>>

 

琵琶湖のバス

「ちょっと移動します。」
少し風が出始めてきた頃のこと。何度目かの移動の後のお話し。

バスボートの船外機

 

とうとう、琵琶湖らしいナイスなバスが棒のようにガチガチなロッドを絞り込みます。

今度は高比重ワームのノーシンカーで、第1投。
そして、いきなりのアタリ。
一呼吸おいてから、落ち着いて大きく鋭くロッドを煽ると、ガツンと大な衝撃が!

すかさず、「ロッドを高く!」と、うえんつさんが叫びます。

強烈!驚くほど強い引きが・・!
トッパーの僕にとっては、今まで全く縁のなかった程にガチガチに硬いロッドのせいか、はたまた、本当に魚が大きいのか・・ とにかく引きに耐えているだけでかなりシンドイ。

借りたベイトリールがハイギアのせいか、はたまた、本当に魚が大きいのか・・ とにかく、ハンドルも回せません。

パワーハンドルの両端のノブを手のひらで包むように覆いかぶせて握り、手首でドアノブでもこじるかのように、無理矢理ハンドルを回します。

と、ようやくバスが、“ズバーン!”と水面を割って出て、大きなエラの、その真っ赤な色合いが、僕の目の中に飛び込んで来て・・
「で・デカい!!」

その後、藻を巻いて動けなくなったそのバスは、緑色のかたまりになって、うえんつさんが差し伸べてくれたネットにおさまりました。

藻を取り除いてもらい、フックを外してもらって、右手の親指と人差し指で下あごを掴んで持ち上げてから、ようやく、ふと我にかえって魚に目をやり、そこで初めて、その魚の本当の大きさを理解することができました。

 

琵琶湖のフロリダ系

 

やっぱ、デカい。そして、すごく重い!、口がデカい!!、頭もデカい!!!、太い!!!!
ブリブリだ~!!!!!

ガシリと、うえんつさんと握手。
こみ上げて来る喜びと同時に、バスフィッシングガイドという存在の、その圧倒的な頼もしさを感じずにはいられない瞬間でした。

やった!
足は震えることなく何とか耐えていますが、心臓はバクバクです。
ロクマルなのでしょうか!?

バスボートに設置してあるスケールの上へ口を閉じて、そっと置いてやります。
数字を読み取ろうと、そのまま視線を右に移していくと・・・

50。「ゴジュウ・・。」
え、ゴーマル!?
朝、うえんつさんがお手本に釣って見せた魚と2センチしか違わない??

僕だって、ゴーマルなら幾度と釣っている。
でも、あのファイト、このボリューム、50ってことはないだろう。

だけど、何度見直してみてみても、尾ビレの先が示すのは50の数字。どうやら間違いなくゴーマルだ。

フィッシングメジャー

何てことだ。琵琶湖のゴーマルって、こんななんだ。
凄すぎる。

僕の腕の内側には10円玉くらいの大きさの『アザ』がくっきりとできていました。
もちろん、ロッドエンドが当たっていた部分です。

全く新しい経験だったと言っていいと思います。
うえんつさんは、ただニコニコと笑っていますがホントにロクマルだったら、どうなってしまうんだろう・・

 

ボートハウス・ラッシュ

その後は、僕が30センチ台を1本追加、それから、ほんの少しだけ竿を出したうえんつさんが、またまたアッサリと1本、こちらも30センチ台を釣って、終了でした。

 

タックルの重要性

始めての琵琶湖遠征を終えてみて、つくづく重要だナと思うのがタックルのパワー。
ウィードの中を釣るのか、その上を釣るのかで、要求されるパワーは異なるものの、
まず考えないといけないのは、やはり、ウィードベッドです。(量の差はあるものの、年間を通してあります。)
ウィードに巻かれない様(または、巻かれてしまっても)、ゴリ巻きで大物を引き出さないといけません。

それから、ライン。
ナイロンは向きません。フロロがいい。
うえんつさん曰く、仮にトップがやれるシチュエーションだったとしても、それでもラインはフロロだと言いいます。

フロロじゃラインが沈んで、トップには。。と思いましたが、今ならわかります。
巻かれてウィードごと持ってくるコトまでを念頭に置くなら、確かにフロロかもしれません。
ナイロンでは、ビヨ~んと伸びるだけで、そんな時にはラチがあかないでしょう。

琵琶湖うえんつガイドサービス

おススメタックルは、うえんつガイドサービスのホームページに記載があるので参考にしていただきたいのですが、当日使用したレンタルタックルは以下の通りです。
(普段、うえんつさんが使用しているものを、そのまま貸して頂けます。)

ベイトタックル(14~16ポンドフロロカーボンライン):
7フィートMHアクションロッド
テキサスリグや、リーダーレスダウンショットリグ(ジカリグや、パンチショットなど。)(ワームはゲーリー8インチカーリーテール、7グラムシンカーをメインに、バスのコンディションと、ウィードの状態により調整、#3/0の太軸オフセットフック)
および、高比重ワームのノーシンカー(今回は、O.S.Pドライブスティック。ゲットネット・ジャスターシャッド+ネイルシンカーも良い。)の、ドラッギング&ジャーク(#3/0の太軸オフセットフック)

 

▲うえんつ流テキサスリグでの誘いかたは、ちょっと独特かもしれません。使用しているワームは異なりますが、わかりやすい動画がありましたのでご参考マデ。
ウキ止めゴムは使用しません。

 

スピニングタックル(2500番クラススピニングリール+6ポンドフロロカーボンライン):
6フィート後半のMLアクションロッド
高比重ワームのノーシンカー(今回は、O.S.Pドライブスティック、#3/0オフセットフック。ゲットネット・ジャスターシャッド+ネイルシンカーも良い。)

 

『特集 植付友二・夏。前、後編』いかがだったでしょうか?
実釣を終えた後、実はもう少し記事のほうは書き溜めておきました。
お時間があればこのまま是非お付き合いください!

前編の冒頭でも少し触れたけれど、なにも琵琶湖はバス釣りエキスパート達だけに開かれた湖の訳でもなく、子供からお年寄りまで、のんびりと、おかっぱりフィッシングを楽しむことができるだけの懐の深さを持っているし、少なくとも、湖畔の街に暮らす多くの人達にとっての琵琶湖って、当たり前かもしれないけれど、日常と共にある普通の湖。

琵琶湖のおかっぱり

遠征組や、ランカーバスを狙う者は、どうしても気合が入りすぎるから、地元の人から見ると、もしかして僕らって、目つきがギラギラとしていて、何となくゆとりが無くって、ナリフリ構っていられなくって。。
なんて!??

でも、もしそうなら、それではカッコ悪い。
ゴミくらいは拾って帰る。それくらい心に余裕があって、人にも自然にも優しいい気持ちが持てたなら・・

琵琶湖は、間違いなく世界的、第一級レイク。
ガイドはもちろん、アングラーだって、第一級を目指したい。
僕の場合なら、腕前はともかく、少なくともマインドだけは・・(汗)

ほら、殺気は魚にも伝わるっていいますし、もう少しだけ肩の力が抜けると、今度は僕にもロクマルがヒットしてくれるカモ?
と、いうことで、また琵琶湖、行くぞ~!!

フィッシングガイド植付友二

うえんつさん、ありがとうございました!

 

さて、この原稿。
もし、うえんつさんがSFGJ2017大会で、宣言通りの優勝というのなら、みなさんには特集記事という形で読んでいただくのがいいナ~と、思っていました。
大会も無事終了し、早いもので、あっと言う間に、ウインターシーズンへ突入してしまいましたが、ご存じの通り、うえんつさんは見事、『一番釣らせるガイド』として優勝を果たしています。

あの夏の日、僕らは間違いなく世界的第一級レイク、琵琶湖のスーパーフィッシングガイド、『植付友二』の実力の片鱗を垣間見ていたのでありました。

(ア)

琵琶湖うえんつガイドサービス

琵琶湖うえんつガイドサービスはこちら>>

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