- 2015-8-14
- 各種リグ(バス釣り仕掛け)
リグの基本はフック(針)とシンカー(オモリ)の組み合わせ。厄介なことにフックやシンカーにもさまざまな形状や太さ、サイズが存在する。
その使い分けの基本はリグによって異なる。
基本的には、フックはワームの太さや材質、シンカーは狙う水深やリグによって使い分けられる。
また、ラインの太さとフックの関係も非常に大事なところ。
例えば太軸のフックで細いラインを使えばフッキングパワーが伝わらずバスの口の皮を貫通させることが困難だ。
逆に太いラインで細軸のフックを使った場合は、ラインのパワーが勝ってフックが伸びてしまったり折れてしまうこともある。
う~ん、実に奥が深いですね。
まずは、そのあたりの使い分けの基本を紹介しよう。
フック
まずはフックの種類から。
ワームフックは大まかに分けると、
写真左からマスバリタイプ、オフセットタイプ、ストレートタイプ。
このほかにもフックをシンカーが一体になったジグヘッドやシャンクにシンカーが付いたウェイテッドフックなんかもある。
マスバリ
まずはマスバリ。
一般的に細軸のものが多く、ワームにチョン掛けで使う。
つまりフックポイント(針先)がむき出しの状態になるので根掛かりは避けられない。
なので出番となるのは障害物のないオープンウォーターが必然だ。
根掛かりが頻発する一方で、針掛かりのよさが長所で、バスの食いが浅いときや小さいワームを使うときに出番となる。
文字通り、もともとはマス釣り用のフックだが、バス釣り用のマスバリにはラインアイが付いているので結ぶのが楽なのも特徴といえるだろう。
マスバリの代表リグはダウンショット。
フックよりも下にリーダーがあるため、扱いに慣れると根掛かりも減少できる。
また、マスバリに限らずだが、ウィードレスタイプのフックにもさまざまなものがあるから、根掛かり対策には、そのようなタイプのフックを使用するという選択肢もある。
オフセットタイプ
オフセットタイプはフックポントをワームに埋め込むタイプ。
すなわち、根掛かりに強く、バス釣りのあらゆるリグに対応する最も一般的なフックといえるだろう。
サイズもマスバリのような極小なものからコイでも釣るような極太のビッグサイズまで各メーカーがラインナップしている。
ゆえに2インチ程度の小さいものから10インチなどのビッグワームまで、なんでもござれというわけだ。
また、ダウンショット、ノーシンカー、テキサスリグなどなど、ジグヘッドとネコリグ以外のすべてのリグに応用が利く。とはいえ、それぞれのリグに特化した形状が存在するのも事実。
ストレートフック
もっともシンプルな形状のストレートフック。
30年前はワームフックといえばこの形状が一般的だったが、最近はオフセットフックがメジャーになり、すっかり影が薄くなってしまった。
だが、ストレートフックにしかない特性がある。
それは一度掛けたら外れないというロスト率の低さ、それにフックポイントを完全に隠すため、カバーにめっぽう強いのである。
であれば、すべてのリグがストレートフックでいいのでは、という疑問が上がるが答えはNOだ。
じつはフッキング時のパワーロスが大きいのである。
極論を言えば、ストレートフックはヘビータックル&ヘビーラインを用いた、近距離のテキサス専用といった位置づけなのだ。
シンカー
では次にシンカーについて。
こちらもリグによって使いタイプは異なるけど、大まかに分類すると3タイプになる。
左からバレットシンカー(テキサスシンカーと呼ぶことも)、ダウンショットシンカー、ネイルシンカー。
円錐形をしたバレットシンカーはおもにテキサスリグ、キャロライナリグに用いられる。
その形状からも想像できるように障害物のスリ抜け具合が非常にいいのだ。
ダウンショットシンカー(写真左)はその名が示すようにダウンショット用、ネイルシンカー(写真右)はワームに埋め込むためのオモリでネコリグに用いるのが一般的だ。
これら3種はワームリグに特化しているが、ジグヘッドの様に、シンカーとフックが一体になったものもある。
現在マーケットに並ぶシンカーのほとんどはレアメタルでおなじみのタングステンが混入する素材で、それまで主流だった鉛製よりも高比重で、硬質ゆえに感度が高いともいわれる。
高価なのが玉に瑕ではあるが、鉛に比べたら環境にもやさしいとされるし、何よりも感度は釣果アップにも直結するので、迷ったらぜひタングステン製を購入しよう!
以上、ワームリグの基本をおさらいしました。
PLOFILE
Michi Ooba
大場未知
1972年東京生まれ。
中学時代に港区赤坂見附の弁慶濠にて初めてブラックバスを釣る。その後は電車、バス等を利用して関東近郊の湖に通う。高校時代にはNBCのジュニアトーナメントに参戦。
卒業後はバスフィッシングの本場、アメリカテキサス州に留学。語学、アートを学ぶ傍らキャンパスに程近い湖に、多い年は年間300日以上バスフィッシングに明け暮れる。
帰国後は月刊ロッド&リールを刊行する地球丸にアルバイトを経て社員になる。同誌の編集者として5年間勤務した後、フリーライターへ転身。
2003年からはノンボーターとしてアメリカのバストーナメントに参戦。ノンボーターという立場でグレッグ・ハックニー、アーロン・マーテンス、マーク・デイビスといった日本でもお馴染みのバスアングラーをはじめ、100人以上のプロアングラーと同船。米国の大手バストーナメント団体FLWでは優勝こそないものの全38試合に出場し3度の準優勝を記録し、ノンボーターながら60000ドル以上の賞金を獲得。
2008年以降は活動の場を日本に移し、フリーライターとして各地を回る。現在は亀山ダムをホームグランドに年間60~80日ほど釣行する。