ヘッドライト買ってみた その1(スペック基礎編)

シーバスといえば、やはりナイトゲームはおもしろい。
ナイトゲームに欠かせないのが、そうライトだ。

ヘッドライトを買ってみた。電気店に並んでいるのと、釣具店に並んでいるのは、商品のラインナップが大分違う。ちょっと、スペックの基礎について復習してみよう。

湾奥の都市部の運河筋など、明るい場所であれば、さほど問題にならないが、
ウェーディング、磯でのヒラ狙いや、田舎の漁港のランガンなど、暗闇でのライトの性能は、安全上の観点からも、釣りをする上での快適性からも、気にかけたいところだ。

ライトの性能をみるポイントをまとめた。

  1. 明るさ(ルーメン)
  2. 持続時間
  3. 防水性能(IPX○)
  4. 視野の広さ
  5. 重さ

≪1.明るさ(ルーメン)≫
やはり、1番のポイントは明るさだ。安いものは、数百円から売られているが、正直使いものにならない。特に足場の悪い磯や、海の中に入っていくウェーディングでは、足下を確実に照らしたい。

LEDの普及に伴い、一昔前のライトに比べ格段に明るい商品が手頃な価格で手に入るようになった。明るさの表示には、「ルーメン」が使われる。数字が大きければ大きいほど、明るいと覚えておけば良いだろう。

本格的にナイトゲームをするなら、150ルーメンくらいは欲しいところだろう。

※補足
余談だが、ネットで購入する場合に注意を一つ。基本、明るさを求める場合は、ルーメンの値が大きいものを選べば良いわけだが、海外製品で、首を傾げたくなる表示をしているものが見受けられる。

LEDの球自体のスペックでルーメンを表記しているとしか思えないものがあるようだ。例えば、LED自体のスペック上、3000ルーメンまで光らせることができるからといって、ライトという製品にした時に3000ルーメンでるかは、全くの別問題だ。

LEDライトは、LEDの球、電流を制御する基板、電池の組み合わせで、LEDライトとしての明るさが決まる。LEDの球自体のスペックが良くても、実際にライトとしてくみ上げられた時の明るさは別である。作りの悪い製品だと、電流制御がうまくいっておらず、すぐに熱をもったり、明るさの持続時間が極端に短かったりと、安心して夜釣りの相棒とはなり得ないものも、出回っているようだ。

≪2.持続時間≫

夕方暗くなってから朝方までナイトゲームを組むのだとすれば、その時間にみあった持続性能が欲しい。どんなに明るくても、1時間で明るさが失われ、その度に電池交換が必要では使いものにならないだろう。

明るさのレベルを調整できる製品が多いが、連続使用の持続時間が、明るさを「高」にした状態なのか、明るさを「低」にした場合なのかは、注意が必要だ。

数千円の製品であれば、高出力時と低出力時の両方の持続時間が表記されているので、参考にしたい。

シーバスのナイトゲームであれば、高出力のままつけっぱなしで釣りをすることは無いと思うが、目安として持続時間の把握はしておいた方が良いだろう。もちろん、予備の電池はもっておきたいところだ。

 

≪3.防水性能(IPX○)≫

夜釣りの現場を考えれば、急な雨や、波を被ることは、普通にありうる。電気製品は水に弱いので、最低限の防水性能を施した製品を選ぶ必要がある。

防塵・防水を表す規格は、IP(International Protection)で表現される。 IECで定められたものに、JIS規格も習っており、IP77のように、IPの後ろに数字2つを並べて表記する。1番目の数字が防塵性能を、2番目の数字が防水性能を表す。

ipx説明

厳密には規格の中で、「防塵」・「防水」性能という表現は使われていないが、実際的には防塵や防水を表すものと理解して問題ないだろう。

釣り具店などで販売されているライトは、IPX4というように、防塵性能を1番目の箇所がXになっている製品が多い。

Xは、性能レベルを表すものではなく、防塵「性能を特に表記しない」というぐらいの意味だ。わかりにくいが、防塵性能がゼロという意味ではない。防塵性能を謳わないだけで、まったく防塵性能がないわけではない。防水性能のある造りをしているので、ある程度の防塵性能は備わってはいる筈だ。ただ、防塵性能のある製品として、アピールはしませんよ(防塵テストは行っていませんよ)、一方で防水性能はありますよ、というくらいの感じだ。

さて、防水についてだが、一般的に「防水」といえば、レベル4以上を考えたい。

JIS規格で定める防水性能のレベルは、下記の通り。 (出典:JIS C 0920)

ipx

※補足
ややこしいが防水性能があるからといって、高湿度の状態で長期間耐えられるかは、また別問題のようだ。もっとも、日本の気候で釣りに利用している分には、あまり気にしなくてもよいか。

≪4.視野の広さ ≫

暗闇で足場の悪いところを歩くのであれば、ある程度の視野の広さが欲しい。ライトの照射範囲が、ある程度広い方が歩きやすい。いくら明るくても、照らせる範囲が狭すぎると視界が悪くて仕方ない。

100ルーメンを超えて、5000円前後を超えてくるものであれば、フォーカスコントロール機能がついているものが多い。ライトの照らす範囲を狭くして明るさを集中させたり、範囲を広げて広範囲を照らす切り替えができる機能だ。

ボタン1つでフォーカスを切り替えができるものや、ボタンをクルクル回して絞るものもある。磯などを歩き回るなら、切り替えが簡単にできるものが良いだろう。

≪5.重さ≫

釣りであれば、そこまでシビアに重さを考えなくてよいかもしれない。ただ、長時間、頭や首にかけていると、やはり重いと結構肩が凝る。

製品を比べるときに気をつけて欲しいが、電池を含んでの目安の重さを表記している製品と、電池を除いた本体のみの重さを表記している製品がある。

使用する電池の型と本数によって、全体の重さは大きく変わってくる。

単3か、単4を3本か4本使うものが多い。電池も製品によって重さが異なる。試しに計量してみると、下記のようになった。秤はキッチン用のもので、さほど精度は高くないが、目安にはなるだろう。

  • 単4:一般的なアルカリ電池1本あたり10g程度
  • 単3:一般的なアルカリ電池 1本あたり20g程度
  • 単3:エネループプロ 1本あたり30g程度

単3を3本使うライトであれば、「本体の重さ+60g」が目安となる。 エネループなら、「本体の重さ+90g」になる。単4を使うライトに比べると、結構重い。 ただ、やはり、明るさと持続時間を長くすると、どうしても電池の数が増えるので、そこは利用シーンに合わせたい。

 

≫実際のヘッドライトを比べてみる(近日UP)

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