トルザイトを考える。<その2:軽さ編>

 フジのガイド、トルザイトを考える。軽さ編

長~い前置きだけで終わった、前回のお話し
ガイドの重要性とトルザイト登場までをお伝えしました。
今回からは、トルザイトがどのくらい素晴らしいか?について考えていきたいと思います。

先に言っちゃいますけど、僕はまだトルザイト、使ったことがありません。
使ってみたい。そんな思いだけが人一倍強い、ひとりのアングラーの考察!であります。
同時に、高級ロッドは皆、既存のsicリングからトルザイトへ置き換わるのかどうか?いろいろな可能性も考えてみたいと思います。

 ● 今までのsic以上の性能で、より軽い。であれば理想的。

確かに軽い。だから、これが最大の武器には違いない。
でも他の性能面、「今まで以上。」という表現はチョット難しい。
長所は短所、短所は長所なんて場合もある。。?
様々な釣りのスタイルがあるから、何処が今までよりイイか?悪いか?は人それぞれカモしれません。

考察① 軽い!に関わる性能

カタログに、sicと比べ、素材曲げ強度と粘り強度(じん性)に優れる。とある。
適度なしなりや、粘っこさで、瞬間的、集中的な衝撃や荷重に、今まで以上に耐えられる。ということだ。
要するに、ガラスの様に、ピシッ!とイキにくい。

商品として捉えた場合、衝撃に対するリングの割れにくさは、従来のsicと同等で良いとメーカーでは判断している様だ。
それならその分、リング自体、薄く出来る。その分軽くできる。ということ。

そして、リング内径が同じでいいなら、外形が小さくて済む分、チタンフレームのほうも小型軽量化が可能となる。
この合わせ技で、小型化が図られたガイドシステム全体を見てみると、一例としては9ftクラスのロッドに合計10個のガイドを装着した場合、ガイドの総重量はsic+チタンと比べ合計20パーセントくらいは軽量化できるという。
(トップから計8個のガイドを小型化)

フジのガイド、トルザイトは軽い

ところで、ロッドが軽くなると何が嬉しいだろう。
例えば9ftが140グラムのロッドだとして、ガイド自体で軽量化が図られるのは、全てのガイドを合わせて、おそらく、1グラム少し位。
1円玉一枚少々か。。?

だから、持ち運びが楽チンなんていうレベルでは、とても、ない。

ガイドが軽くて嬉しいポイント

・ロッドの取り回しが軽快。持ち重り軽減が嬉しい。
振り回しが楽と言いますか、逆に振り回されてしまう勢いが軽減されるといいましょうか。。
要するにモーメントが軽減します。
例えばベナベナの柔らかいロッドを振り回すことをイメージしてみれば、必要以上にベナベナしなくなるだろうし、少しでも大きなパワーを伝達する必要性があるキャスティングの際には、ロッドの復元力を最大限に引き出せそうです。

・ロッドティップが軽くて嬉しい。
ロッドティップの追従性が良くなるというコトはその分、感度が良くなるということ。
小さなアタリを逃したくない釣りには有効と言えそうです。
エリアの釣りをする人や、シンカーの重さとかを細かく気にする人なら拘ってみたいところ。
また、ティップの振れの収まりが早くなるから、例えばPEラインを用いた釣りでは、キャスティング直後のティップ暴れによるライントラブルなども軽減できるかもしれません。
トゥイッチングや、シェイキングなどの釣りでは、より早く細かな振幅のロッドワークが可能となり、ルアーアクションのキレが増します。
この辺りにはsicの頃から特に拘りを持ったトラウトアングラーも多いです。

こんな感じでしょうか。。?いえいえ、まだあるカモしれません。
だだ、これらの嬉しいポイントも、トルザイトだけに頼りきって、劇的に改善できるものではないでしょう。
上述、1円玉のお話しではないけれど。。
だから、トルザイトの恩恵を得る為には、ラインシステムや、タックル全体のバランスにまで気を配る必要がある。
ベストタックルの為の、1アイテムと捉えるのがマル。

次回は、ラインコンタクトに関わる性能を考えます。

(ア)

トルザイトを考える。<その3:ラインコンタクト編>  はこちら! >>

関連記事

ページ上部へ戻る